酎割りの酸度測定と計算の考え方
酎割りのような酒精を含む飲料では、味の印象を左右する要素の一つとして「酸度」がある。酸度は、単に pH の数値を見るものではなく、試料中に含まれる酸がどれだけ水酸化ナトリウムで中和されるかを測定し、その結果を一定の基準で換算した値である。 ここでは、酎割り原液を 1 mL 採取し、0.1 mol/L 水酸化ナトリウムで滴定する場合を例に、酸度の計算方法を整理する。 測定条件 測定条件は次のように設定する。 この条件では、酸度は次の式で計算される。 したがって、水酸化ナトリウムを 3.5 mL 消費した場合は、 となる。 この酸度の単位 この場合の酸度 2.1 は、単なる無単位の数字ではない。意味としては、 であり、より正確には、 と表すことができる。 つまり、酎割り原液 100 mL 中に、酢酸として換算した酸が 2.1 g 含まれている、という意味になる。ただし、実際に含まれる酸がすべて酢酸であるという意味ではない。試料中の総滴定酸を、便宜上、酢酸の量として換算しているということである。 係数 0.6 の由来 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム 1 mL に含まれる水酸化ナトリウムの物質量は、次のように計算できる。 酢酸は一価の酸であり、水酸化ナトリウムとは 1 : 1 の関係で中和する。 そのため、0.0001 mol の水酸化ナトリウムは、0.0001 mol の酢酸に相当すると考えることができる。 酢酸のモル質量を約 …